犬友に使える小話 第一弾

犬友に使える小話

犬に与えてはいけない食べ物


これから暖かくなってワンちゃんと一緒にお出かけする機会が増える時期でもあると
思います。
そんな時、知っているだけで危険を回避する事ができたり、
普段一緒に過ごしている中でこれってあげても良いものなのかな?と思った事はありませんか?
意外な物もあるかも知れないので、犬とのより良い生活の為に見て頂けると幸いです。




玉ねぎ、ネギ、ニラ、ニンニク、
→ユリ科ネギ属に含まれる有機チオ硫酸化合物が赤血球を破壊し貧血になります。エキスにも注意が必要なのでスープややすき焼きの汁にも気をつけましょう
口に入ってしまったら
→すぐに吐かせる
治療法
→輸液、抗酸化剤⦅ビタミンC⦆、重度な場合は輸血

チューリップの球根(ゆり科)
→有毒成分ツリピン、ツリパリンA(アルカロイド)が嘔吐、下痢、よだれ、胃腸炎、心臓麻痺など

生の魚介類(イカ、貝、えび、カニなど)
→生の魚介類にはチアミナーゼという酵素がビタミンB1を破壊するので、糖の代謝ができなくなり神経症状、運動失調を起こします。加熱すれば大丈夫です
猫:食欲不振、多発性神経炎、運動機能障害
犬:心臓肥大、不全麻痺、足の失調症

チアミナーゼは生魚にも含まれ、海水魚よりも淡水魚に多く含まれており、
カタクチイワシ、さんま、ふなの腎臓、脾臓にも多く含まれています
また、蕨やぜんまいにも含まれるのでこれも注意が必要です

また、白米、砂糖に含まれる糖質は過剰摂取するとビタミンB1欠乏症になり神経症状、運動失調
、脳の障害が起きやすいので、バランスの取れた食事を心がけましょう。

キシリトール
(ガム、キャンディー、クッキー、グミ、ビタミン剤、サプリメント、うがい薬、歯磨き粉など)
→天然甘味料として使用されているキシリトールですが、強いインスリン分泌作用があります
果物では、イチゴプラム、野菜ではカリフラワーなどに含まれています
症状:低血糖→嘔吐、沈うつ、衰弱、歩かない、震え、昏睡、肝不全、凝固不全
口にしてしまったら
→①吐かせる②何かを食べさせる(糖分、炭水化物)③動物病院に行く(点滴:ブドウ糖・強肝剤)

牛乳
→犬の母乳に比べて牛乳は乳糖が2倍から3倍含まれています。したがって乳糖が消化しきれず下痢を起こしやすい。(乳糖不耐症)
対応法:乳糖を摂取しない(無乳糖ミルク)、ラクターゼの投与(酵素分解された牛乳)、ヨーグルトの使用(乳酸菌が乳糖を消費し乳酸に変化しているため)

干し葡萄、ぶどう
→腎機能障害。シュウ酸カルシウム結石を作り易く、腎障害を起こす。平気な動物もいるが、機序はまだ十分わかっていない。

チョコレート
→カカオの成分テオブロミンが中毒症状を引き起こす。テオブロミンはチョコレート以外にバター、ココア、コーラ、お茶にも含まれており摂食後4から15時間に発症
治療法:点滴輸液、胃の洗浄、活性炭の投与など

コーヒー、お茶
→コーヒーの中に含まれるカフェインの代謝能力が低いため頻脈、不整脈、興奮状態などを引き起こす。お茶のティーバッグを食べた犬が死亡した報告もあるので気をつけましょう。

アボカド
→ペルジンという成分が嘔吐、下痢、胃腸の炎症を引き起こします。また人気種のガテマラ系が最も危険。

マカダミアナッツ
→嘔吐、腹痛、下痢、消化器症状、後ろ足麻痺、運動失調といった神経症状などの中毒症状が出るが、死亡例はなく致死量は判明していない。

食塩・ナトリウムの過剰摂取
→高血圧、多飲、心臓・腎臓障害、皮膚のかゆみ
「たまに、どこかの家の玄関先に置かれている盛り塩にも気をつけましょう」

生卵(卵白)
→アビジンがビオチンと強く結合し、ビオチン欠乏症になり、皮膚炎、成長不良、食欲不振、脱毛、体毛の脱色といった症状があるが、加熱処理すれば大丈夫

エチレングリコール(保冷剤)
→甘味があり犬が好んで食べてしまったり、保冷剤に付いた魚やケーキの匂いに誘発されて食べてしまうことがあり、食べてしまうとシュウ酸カルシウム結晶の生成、肝障害、腎障害が起こる。
ただし保冷剤全てに含まれているとは限らない。(最近では少ないと思います)
過去にはエチレングリコールと農薬を混ぜて大田区の47頭もの猫が不審死した事件がありました。

クマリン系殺鼠剤
→ワルファリン:ビタミンKの作用に拮抗することにより、出血、血系凝固不全に陥る。

スズラン、キョウチクトウ
→強心配糖体(心臓がドキドキする)、不整脈、心不全、嘔吐下痢などの症状を引き起こす。スズラン1株で牛1頭が死んでしまうくらい致死量が高いので要注意です。

好ましくない食材として

生肉
→病原性微生物(細菌)、寄生虫などが潜んでいる可能性がある(特に鶏肉、豚肉)ので、健康のために加熱処理をして与えるべきである
「これは、考え方の違いで食させている方もいらっしゃるので周りにお話しすというよりは、
心の中で留めといておいた方がいいかなーという感じです。」
「私的には、自分の犬が高齢ということもあり消化器官も弱くなってくるお年頃なのであまり与えたくないかなーと思っています。」

いかがだったでしょうか?
これは先日日本獣医生命科学大学の左向先生の講義でお話ししていた内容を簡単にまとめた物です。
少しでも、皆様の犬との生活がより良いものになることを願っております。

ありがとうございました。

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